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私は君に興味があるんだ。
すまない、意地悪な質問だったかな。
一体どちらが本当の私だと、君は思う。
はじめまして。私のことはクロユキ姫と呼んでくれ。
リアルの私と、加速世界の私。
私は現実世界の君も結構気に入っているぞ。
こんなに強い心を持った人間は滅多にいないよ。
でも、君にはリアルの私と、加速世界の私、どちらも受け入れてほしいんだ。
強さというのは、決して結果としての勝利だけを意味するものではないよ。
えっ?私に食事を作ってほしいだと?きぇ
それぐらいどうということもない。
ほ、本当だぞ!
君の望み通り作ってやったぞ。
拒否する。そ、それは親の役目でも先輩の役目でもないからだ。い、いいか、別に作れないというわけではないんだぞ。
待て。食べる前から苦虫を噛み潰したような顔をするな。
君は朝からドタバタと忙しいな。
次はうまくできるように勉強してくる。うん。
しょうがないじゃないか。今までやったことなかったんだから。
もう少し時間に余裕を持たせて起きてみてはどうだ?たまには現実時間をゆっくり過ごす朝もいいものだぞ。
こら、いい加減に起きないか。
そんなことではいつまでたっても成長できないぞ。
おい、まさかその格好で出かけるのか?
加速世界にかまけて現実世界をおろそかにするな。わかったな?
髪もボサボサだ。起きたらまず身だしなみを整えろ。
今日は私が直しておくが、次からは自分でやるんだぞ。わかったな?
ああ、君か。おはよう。
で、なぜ君がここに?
そ、それならそうと、前もって言ってくれ。え、いや前もって言ってもらっても困るな。うーん。
今朝は私が君を起こしてあげようと思ったのだが、もう起きていたか。
私が起こしてやるからな。
明日は目覚ましなんかに頼らなくても。
寝顔を見てみたかった
え、遠慮しなくてもいいぞ。
やあ、おかえり。待っていたよ。
ありがとう。それではダイブするぞ。
本当ならもっと優しく出迎えてあげたかったんだが、事件があってね。今から少々付き合ってくれないか。
まずは私と一緒にダイブしてくれ。そう。
君とここでゆっくり話すには少々外野が多すぎるな。
さあ、準備はいいかな?直結するぞ。
君はなぜニューロリンカーの電源を切っていたのだ?
何度コールしても繋がらないからとても心配したんだぞ。
次からはちゃんと知らせるように。
一人で待つのがこんなに寂しいとは思わなかったよ。
君には心を乱されてばかりだ。
い、いや、なんでもない。気にしないでくれ。
こんな時間までダイブしていたのか。
今日はゆっくり休んだ方がいい。おやすみ。
私が言うのもなんだが、あまり加速世界にいびたりすぎるんじゃない?君が感じる以上に体は疲れているのだからな。
君の思考に、いろいろと変化が起きているのだろう。そうだ、君が寝つくまで、私が手を握っててあげよう。
どうだ?安心するだろ?おやすみ。
きょ、今日は肌寒いな。
そ、その。
君を抱えて布団に入ると、温かく眠れそうだなと思った。思うのは自由だからな。
別に邪魔するつもりはなかったんだ。
そ、それじゃあ、おやすみ。
ただ、ちょっと気になってしまって、その、君は寂しがっていないか、とか。
今日は私が眠れるまで付き合ってくれるのか?
ありがとう。実はちょっと心細くなってしまって。
でも、今君の声が聞けて安心したよ。ありがとう。
君が他のものに興味を抱いたり、誘いに乗らないことはもちろん信じている。
君を失うのが怖いんだ。
ここから先は直結して話そう。
でも、時に不安な気持ちになってしまう。
違う、決して寂しいとかそういう感情ではない。ないからの。あ、待て、切るな!
君、なぜ私の目線を避ける?
仮にも男女が直結通信するんだ。
もう少しこの状況を楽しんでみてはどうだ?
まあいい。今回だけだぞ。
君が持っていたこのケーブル、短すぎないか?この距離では顔と顔が接触してしまうじゃないか。
私以外でこのケーブルを使うんじゃないぞ。
まあ、それはおいおいわかることだ。
なぜ私が君を選んだのか、君は疑問に思っているな。
今はまず、私と一緒に君の初めての時間を楽しもうじゃないか。
名誉のために一応言っておくが。
今日はその
普段からこんなに簡単に直結などしないのだからな。
ということもあるか。
ま、まあいいだろう。
で、どこへ行くんだ?こう見えても初めてなんだ。
きちんとエスコートしてくれるのだろうな。
今、手を触ったか?
どうした?手を繋ぎたいのか?
びっくりさせないでくれ。ほら、これでいいか?
君の手は意外と男らしいな。
君の積極的な一面も見られたしな。
突然だったが今日は楽しかったよ。とても新鮮だった。
次は少し遅い時間まで出かけても大丈夫なのだぞ。
なんだ、その。
期待して待ってるからな。じゃあ、また明日。
どうかな。
せ、せっかくの海だからな。
君に喜んでもらえるように選んでいたら、サイズが合うのがこれだけだったんだ。
ほ、本当にこれだけだったんださ。
あんまりジロジロ見られると恥ずかしいのだが。
さ、さあ、せっかく海に来たのだから、泳ごうではないか。
しかし、君がどうしても見たいのであれば少しぐらいは。
眼福だからとはどういうことだ?
私以外のも見ているということだな。
泳ぐのもいいが、こうしてチェアで横になるのも気持ちがいいもの。
うん、こんな時間にコール。